2009年12月4日金曜日

ワッフルトレーナー

このシューズのヒントは朝食の席で生まれた。それはビルの妻が焼いたワッフルにあったのだ。当日アメリカでは未舗装路を走ってタイムを競う、クロスカントリーという競技が盛んだった。そんなときに、ふと目にしたワッフルの焼き型には、角張った突起が無数に並んでいた。この形こそが求めていたものだとビルは悟り、ワッフルトレーナーは誕生した。ワッフルソールはもともと悪路向けに考え出されたものだったが、本来滑り止めであるはずの無数の突起が、硬い路面では緩衝装置としてランナーの足に働くことになり、舗装路で履いたときには極めて高い履き心地を生んだ。まだシューズの性能が低かった当日、ワッフルトレーナーの、路面を選ばないグリップ力の高さと快適さは、他社のシューズと比べて抜き出ていた。そして初期のナイキのベストセラーとなり、評判が評判を呼び、気付くとナイキはアメリカのランニングシューズ市場で、トップシェアの座を築いていたのである。それ以降もワッフルソールは改良がなされ、ナイキの基本的なソールの1つとして現在も使われている。

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